「視覚障害者から見た社会の実態と問題点」分科会 感想等

1 本分科会が結成された経緯

 ゲストスピーカーとして奥山茂修習生に、視覚障害がある方から見て日常生活などで不便なことや工夫していることを話してもらえれば、障害がある方との関わり方(声のかけ方等々)を理解してもらえるのではないかと思い、本分科会を結成しました。

2 本番に向けての準備

 分科会の内容自体が、奥山修習生にこれまでの日常生活や経歴、行政で困ったことなど(詳しくは後述)を話してもらうというものでした。そこで、分科会本番に向けて話す内容を皆で決めたり、リハーサルを行い、実際のスケジュールで話せるか、タイムマネジメント面の確認をしました。
 本番・リハーサルともに法律事務所の一室を借りて行い、リハーサルの際、ハウリングがしないか等確認したものの、本番でハウリングする瞬間があったり、Wi-fi環境が弱く、通信環境が不安定な時があったため、少し資金を出して、モバイルルーターを買う等気を付けたほうが良いかなと思いました。

3 当日の内容 (奥山修習生が話したことのまとめ)

・奥山修習生の経歴について(内容が膨大なので議事録に譲ります)

〇以下、日常生活で困ったことや社会的な問題点について

・点字ブロックの設置を都議に要望したこと
 奥山修習生が点字ブロックの設置について都議に要望出したことがある。最初は取り合ってくれなかったが(予算の関係)、周辺住民が声を上げてくれたら早めにつけてくれたというエピソードがある。住民が声を上げてくれると行政動きやすい。
→障害者から見て、周りの人が行政に声を送ってくれることが手助けになるように感じられる。

・視覚障害者は公的機関にアクセスしづらい
例)選挙の時、投票場所の小学校が分からない。
└バス停まではいける。そこからは迎えに来てくれないかと聞いたら、そのようなシステムが無いから無理と断られた。選挙行きたくても投票できない。障害者を地域創生に入れていない。
→こういう話しあったけど改善の余地あるんじゃないと投書してくれたら変わるかも。

・視覚障害者の雇用に関して
 雇用に関しても、視覚障害者に必要なシステムがそこまで備わってない。
 その人の能力とか関係なく企業就職しづらくなるのはおかしいのではないか?―きちんと見てほしい。
・音が鳴る信号機について
 音が鳴る信号機についてもラジオで募金:全国でも音響信号機増えている。
 声かけていただいて、障害者個々人を知ってもらうのが一番。ハンデがあることにマイナス感―声かけても断られることあるかもしれない。だとしてもいろんな人に声かけてほしいと思っている。

4 感想

 本番では、話したいことがたくさん出てきて時間管理が難しかったというのが全体的な感想です。
 途中で奥山修習生を誘導する際どのように誘導しているかなどの動画を流したりしましたが、容量が重く動画を流すとカクカクしてしまうため繋げるのが難しかったです。
 以下、奥山修習生の感想です。
 「私はこれまで幾度か視覚障害者の立場で経験したことをお話しさせていただく講演会をさせていただきました。そのときはいずれも私の話を聞いてくださる方々がリアルに目の前にいらしたので、私の話に対する参加者のみなさんの反応を感じながら話を進めることができました。そういう意味では、これまでの講演会は参加者のみなさんの反応でその日の講演会のスケジュールが決まるような出たとこ勝負な側面があったと同時に、講演会以前の計画よりは、より参加者のみなさんのニーズにそえるような講演会にすることもできていたのかなと思っています。
 しかしながら、今回はオンラインでの講演会でしたので、リアルタイムに参加者のみなさんの反応を感じられなかったので、なかなかやりづらかったのと同時に参加者のみなさんのご希望に添えた講演会になったのかが心配になりました。
 このような感じでしたが、今はやり遂げられたので、講演会を受けてよかったなと思っています。
 また、この講演会の開催に尽力してくれた関係者のみなさんのチームワークが今回の講演会を成功させられたので、チームワークの重要性を認識でき、私自身としては充実した企画だったと感じています。」

※講演内容全体については議事録をご覧ください。

コメント

このブログの人気の投稿

「精神疾患による休職と解雇」分科会 感想

6/19(日)「インターネットと名誉棄損」分科会開催に向けて

「女性アスリートの肖像権」分科会 感想