「ギグワーク」分科会 感想等

1.準備過程

実質的な準備期間が3か月、最大でも4か月としてかなりタイトなスケジュールとなった。そのため、分科会の方向性(当日の流れ)と講師の選定、日程の確定等を前倒しで決めていき、勉強会については各自でテーマに関する資料を収集してグーグルドライブに適宜共有していく方針を取った。結果として分科会前日までは比較的スムーズに準備が進み、また共有した資料を基に講師の選定等も行うことができた。ただ、テーマの核心的部分である、労働法上の「労働者」の概念及びギグワーカーの「労働者性」については前もって勉強会を開き、内容を理解しておく必要があったと思われる。

今回準備が比較的円滑に進んだ大きな原因は、実行委員の内定先の法律事務所に、ウーバーイーツユニオンの設立に携わり現在も法律顧問を務めている弁護士の方がいらっしゃったことが大きい。その方に登壇をご依頼するだけではなく、ユニオンの方を紹介して頂いたり、分科会当日の開催場所・設備の提供を受けたりと非常にお世話になった。

2 当日

当日は予定していた時間内にプログラムを終了でき、ディスカッションでも一定の解決策を提示することができたものの、既に開催された他の分科会と比較すると参加者の数がかなり少なかった。SNS上での宣伝を直前に徹底する他、参加しやすいディスカッションの形式を予め計画し、講師の方々の理解を得るといったことが必要だったと思われる。

また当日の内容としては、専門家の講師の方々のお話を多く紹介できた一方で、当事者の生の声を直接聞き、問題を考えるという観点からは課題が残る分科会となった。

3 感想

参加者を含めたディスカッションを本分科会のメインと位置づけていたが、講師の方々の発表に終始し、参加者の意見を聴くことができなかったのは心残りだった。ディスカッションの時間を長く取り、ブレイクアウトルームを設定して講師だけではなく一般参加者にも話を振る機会をつくる等の工夫を、準備段階でできたらよかったと思う。

色々と課題は残ったものの、「どのようにして、日本におけるこの課題を解決するか?」といった点は最終的に提示することはでき、当初の目標は達成できたと考えている。この問題に限らず、労働問題にコミットするにおいて視座を養うことができたと感じているため、今後、法曹になった際に生かしていきたい。

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